5月24日『ZST.46』高橋弘戦で、初の防衛戦を闘うウェルター級王者・濱岸正幸。じつに昨年8月以来の試合となるが、はたしてその心境とは？ また、濱岸が掲げる“チャンピオン像”にも迫った。
──5月24日『ZST.46』での試合は、じつは去年8月のカン・ジョンミン戦以来の試合になるわけですよね？
濱岸 はい。そうです。ちょっと、ケガもあったりして試合間隔が空いてしまいました。試合でのケガと、試合後のケガとが続いてしまって。周りの方にも迷惑をかけてしまいましたね……。でも、その期間もちゃんと練習はしていたので。
──それは安心しました。ところで、濱岸選手って格闘技に対して凄くマジメな印象がありますが、今回の充電期間も含め、格闘技以外の時間ってどう過ごしてるんですか？
濱岸 趣味ってことですか？ えーっと……趣味は練習です（照）。
──あ、やっぱり格闘技！
濱岸 それ以外だと、妻と出かけたりとかですかねえ。去年4月に入籍したので、じつはボク、藤原（敬典）選手より先に結婚してるんですよ。
──いま結婚の話題でホットなのは藤原選手ですけど、濱岸選手は人生の先輩ということですね。
濱岸 いやいや、ボクらは結婚式は挙げていないので、先輩というのはちょっと微妙で。だから、藤原選手は試合もやって、式の準備も進めてて凄いなあと思います。
──ちなみに、現在は食事の管理はすべて奥様にお任せなんですか？
濱岸 そうです。なので、食事に関してはむちゃくちゃラクになりました。けっこう、ちゃんと考えてくれるんですよ。ありがたいことに、妻はもとから健康食が好きみたいで、食卓に出てくるものも自然とヘルシーなものが中心というか。だから、自分は恵まれているなと思います。
──素敵な奥さんに出会えたということですね！
濱岸 あ、あ、ありがとうございます！（照）。
──そんな中、5月24日『ZST.46』は、試合間隔がすいぶん空いた中での防衛戦ということですが、現在の心境はいかがですか？
濱岸 やっぱり、実戦をやっていないとなかなか感覚がつかめないので、不安もありますよね。まあ、練習はガツガツやっているので、そのへんは大丈夫ですけど。
──しかも、対戦相手が当初予定されていた山田崇太郎選手から高橋弘選手に変更になりました。
濱岸 確かに、精神的にちょっとリズムが崩れる感じはありますけど、まあでもプロなので。そこは、頑張って乗り越えなくちゃいけないハードルだと思います。
──では、あらためて高橋選手の印象をお願いします！
濱岸 高橋選手とは、かなり昔にSWAT！で闘っているんですけど、そのときはすぐに寝技の展開に持ち込んで勝つことができたので、具体的にどうというのを感じる前に終わったなあというか。あとは好青年でしたね（笑）。
──ということは、高橋選手とは試合後に会話されたということですか？
濱岸 はい。ZSTの会場とかで顔を合わせれば話もしますし。
──でも、そういう相手と闘うというのは、正直やりづらくないですか？
濱岸 いや、ぜんぜん（淡々と）。試合は試合なので。ボクの中で「プロ」というのは、普段仲がいい相手でも、試合になれば切り替えられる人だと思っているんですよ。試合になれば、どんな相手でも殺すつもりで試合ができるのが「プロ」だと思いますね。
──……濱岸選手、怖いです。
濱岸 いやいやいやいや、そんなこと言わないでくださいよ！（慌てて）。
──でも格闘家、しかも王者というのはそういう美学を持つことが大事なんでしょうね。
濱岸 そう振る舞うべきだと思いますし、試合が終われば普通でいいかなって。
──では、初の防衛戦ということで、ぜひいまの心境をお聞かせください。
濱岸 正直、そのときにならないと、どういう気持ちになるかわからないですけど、試合前の準備はいままでどおりやっていますので、王者らしい姿を見せられればいいなと思っています。
──「どういう気持ちになるかわからない」って、濱岸選手でも緊張することってあるんですか？
濱岸 いや、しょっちゅうです（笑）。「ボーッとしてる」とよく言われるんですけど、けっこう緊張するタイプなんですよ。顔に出ないというだけで。
──でも、顔に出ないというのも一つの武器ですよね。
濱岸 まあ、そういうことにしておいていただけると、ありがたいです（笑）。
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