2月20日、東京都・GENスポーツパレスメディアセンターにて、4月17日(日)に新宿FACEで開催される『ZST.50』(昼大会)の対戦カード発表会見が行われた。
今回、決定したのは藤原敬典(スピニングガレージ)と加藤惇(キングダムエルガイツ) によるバンタム級ワンマッチ。
藤原は4年以上にわたって初代バンタム級王者として君臨していたが、昨年の5.24『ZST.46』で柏﨑剛に判定負けを喫して陥落。その後、再起を賭けた11.22『ZST.49』齊藤曜との一戦でも不覚を取り(判定負け)、この加藤戦はトップ戦線に踏みとどまるための正念場となる。一方の現・ZSTフェザー級王者の加藤は、11.22『ZST.49』で二階級制覇を目指して柏﨑のバンタム級王座に挑むも、接戦の末に一本負け。加藤も藤原と同じく、今回は再び頂点獲りを狙うためにも負けられない戦いに。
この一戦について、「負けたらしばらく浮上はないと思う」(藤原)、「バンタムのサバイバルマッチ。負けたらおとなしくせざるを得ない」(加藤)と期するものを感じさせる両者。お互いの印象について、加藤が「打撃主体の選手で一撃の強さもあるし、警戒したいのが三日月蹴り。タイプは似ているので試合は噛み合うと思う」と語れば、藤原も「最初に加藤選手を見た頃は王者になるとは想像できなかった。手足が長く、打撃も極めも強い」と、相手の実力を高評価。
また、ZSTでは小谷直之と並んで藤原に憧れていたと語る加藤が、「藤原選手の試合を修斗までおっかけたりもした」と明かすと、藤原は照れくさそうな表情を見せながら、「加藤選手以外にも自分の試合を見てくれている選手がいるのが、周りと話すうちにわかってきた。だから負けた試合は申し訳ないと思うし、また強い藤原を見せるしかない」と、自分に言い聞かせるようにコメント。そして、加藤の試合で印象的なものとして柏﨑戦を上げると、「僕は柏﨑選手の粘り強いタックルに持っていかれたのに、加藤選手は切り続けた。その身体の強さは驚異」と、警戒を強めた。
そして、昨年はファイトスタイルのチェンジを掲げ、いろいろ試してきたという藤原が、「齊藤戦でダウンを取ったパンチを観てもらえるとわかるが、間合いに入れば当てる自信がある。自分はタックルではなく打撃でいくのみ、加藤選手が付き合ってくれるならおもしろい試合になると思う」と語るも、加藤は「打撃の展開になっても相手の距離で戦いたくないし、詰められてもそこは打撃にこだわらずにいなしていきたい」と牽制の構えを見せ、両者は静かに火花を散らした。
前バンタム級王者と現フェザー級王者による注目の一戦。実力者揃いのバンタム級トップ戦線で生き残るのは、果たしてどちらか?
【~FIGHTING NETWORK ZST~「ZST.50」】
ZSTルール/バンタム級/61.2kg以下契約 (5分3ラウンド)
藤原 敬典(スピニングガレージ)
vs
加藤 惇(キングダムエルガイツ)