10月21日(水)、東京都・GENスポーツパレスメディアセンターにて「ZST.48」の三夜明け会見が行なわれた。
冒頭、上原ZST代表が大会総括として以下のコメントを発表。
「大会はKOと一本が続き、ZSTらしい大会になったと思います。中でもメインのウェルター級タイトルマッチ、濱岸正幸選手と山田宗太郎選手の試合は実力が拮抗した、スリリングな展開になりました。総合格闘技の醍醐味を見せてくれたのではないかと。濱岸選手は紙一重の差で勝利をつかんだわけですが、この経験がさらなる飛躍に繋がると思います。
また、今回は修斗から塙選手、小笠原選手、パンクラスから井関選手が参戦し、実力を見せてくれました。ZSTにとっては新しい選手たちが上がってくることで刺激が生まれ、対戦した選手たちにもプラスになったと思います。
今回、印象に残ったのは若手の選手、初めて本戦に上がった選手の活躍です。まず、榛葉選手にKO勝ちした、長南亮選手の愛弟子である若松選手。勢いのあるファイトスタイルとビジュアルにスター性を感じました。また、ZSTのフライ級の選手と絡んでもらえればと思っています。
あと、今大会のMVPという呼び声の高いマルワジム横浜の坂野選手。彼自身はZSTのハイスクールウォーズという高校生ルールの試合に出たことがあり、総合からは一度離れていたんですが、また大学生になって戻ってきました。練習熱心でマジメな性格とは裏腹のマイクをする選手ということで、また新しいキャラクターが出てきたというか、おもしろい展開になるのではと思っています。坂野選手の対戦相手だった谷川選手は、本来はZST CHALLENGEに出る予定だったのですが、鈴木選手の欠場に伴い代打出場していただき感謝しています。そして、坂野選手のライバルであろうストライプル取手の高橋拓也選手も、今回出場し、見事に一本勝ちを収めて自らアピールしました。また、河西選手、益田選手もKO勝ちを収め、印象に残る試合をしてくれたと思います」
続いて、ウェルター級王座二度目の防衛に成功した濱岸が登壇。激闘となった山田戦について、「無事に防衛を果たせてホッとしています。ホントにハードな一戦で、1Rは押さえこみから逃げ出せず、まずいなと思ったんですが、2~3Rは自分なりの技術で突破口を見つけられたのでよかった。セコンドの田村さんも『苦しい展開を我慢して、最後まであきらめなかった』と評価してもらえました」と、安堵の表情を浮かべた。さらに試合の反省点としてレスリング面の強化を挙げた濱岸は、他団体や海外にまで視野を広げ、さらなる強豪との対戦を熱望。具体的に元DEEP王者の白井祐矢の名を挙げ、「DEEPは強い選手が揃っていて、5月に防衛戦を行なった高橋選手もタフでした。そこで白井選手はトップを張っていたので」とコメント。
この濱岸の決意に対し、上原代表は「ZSTのウェルター級は選手層が薄いので、他団体からもどんどん名乗りを挙げてもらいたいと思います。逆に濱岸選手が他団体に出ていくのもありだと思いますし、年末大会出場の可能性もなくはないと思うので」と後押し。そして、ZSTのアマ大会から濱岸を見つめてきた立場として、「彼は具体的なことを口にするタイプではないんですけど、秘めたるものは持っていると思うので実力を見せてほしい」と、今後の活躍に期待を寄せた。
ZSTウェルター級最強の男として防衛ロードを歩む濱岸。その次戦の相手は果たして?