ZST実行委員会/株式会社ZSTインターナショナル
「ZST.65」
2019年5月11日(日)東京・新宿FACE
▼第10試合 メインイベント ZSTルール ライト級 5分2R
〇小金翔(第3代ZSTライト級王者/フリー)
一本 2R4分13秒 ※腕十字
●クォン・ドヒョン(韓国/GUMI MMA)
昨年11月の横浜大会で平信一を破りライト級王座を獲得した小金が昼夜連続の大会を締めるメインに登場。対するドヒョンはグローブなし、素手にバンテージを巻いた拳で殴り合い、頭突きもありという過激な格闘技・ラウェイの出場経験もある韓国からの刺客。
1R、小金が前蹴りで先制。ドヒョンはローキック、さらに突進して組み付くとスタンドでバックを取る、小金は外して向き直るが、ドヒョンはさらに組み付く。ブレイクになると、小金はロー、前蹴りと出していき、ドヒョンもふくらはぎを狙ったローを返す。小金の右ストレートに合わせ組み付きテイクダウンを狙うドヒョンだが逆に小金が倒し上になると、ハーフガードから肩固め、これが外れると立とうとしたドヒョンを抑えてパウンド。
2R、ラウンド開始と共に気合いの雄たけびを挙げるドヒョン、変わらず四つ組からテイクダウンに来るも小金はしっかりと対応し許さず。そしてまたも小金が小外掛けでテイクダウンに成功、ハーフからコツコツパウンドを落とすとドヒョンのブリッジに合わせてマウント、さらにバック。そしてチョーク狙いから一瞬のスキをついて腕十字に変化。するとこれが極まりドヒョンがタップ。鮮やかな一本勝ちで小金が王者の貫禄を見せつけた。
マイクを持った小金は「チャンピオンらしく一本で勝つことができました。他の団体に比べるとZSTが盛り上がってないようなので、来年はもっと大会を開催できたらいいと思います」と語ると「もう一つ、RIZINに出たいと思っています。応援よろしくお願いします」と昼大会のメインを飾ったフライ級王者・竿本と同じくRIZIN出撃の目標を掲げた。
▼第9試合 第3代バンタム級王者決定トーナメント ZSTルール バンタム級 5分2R
〇ジェイク・ムラタ(パラエストラTB/Fighting Nexus)
判定3-0
●金井塚信之(フリー)
4人で争われるバンタム級王者決定トーナメント。ZST生え抜きファイター金井塚に対するは、ファイティングネクサスから参戦し、暴走ファイトが売りのジェイク・ムラタ。試合前のVTRでは『この試合は自分にとっては通過点、ZSTのお客さんにZSTの選手は弱いと伝えてあげる』と挑発的な言葉を放っている。昼大会で勝利した滝田J太郎が待つ決勝戦へ進むのはどちらか。
1R、金井塚の打撃に合わせジェイクがタックル。四つ組みからジェイクが引き込んでハーフガードになり、そこから足を取って脇を抜けて回転するように上を取ろうとするが金井塚は正対し上をキープする。スタンドになると金井塚がボディへヒザ。ジェイクは再び引き込むと、今度はタックルからトップを奪取。脚で金井塚の両脚を束ねるが金井塚はそれを抜いて立つ。引き込みながら上を取り、バックを取ろうとするジェイクだが金井塚は反転してトップ、さらにマウントを取る。ジェイクはスタンドに戻すとパンチの打ち合いで左を当てる。
2R、金井塚のパンチに合わせてタックルはジェイク、テイクダウンを狙うが金井塚は脇を差して上になるとサイドポジションを取る。ジェイクは何とか逃げて立つと、今度はタックルに成功し上を取る。しかし金井塚が立ち、また四つの攻防になったところで終了。判定はジェイクが3-0で勝利。8月13日大会で滝田J太郎との決勝を戦うことが決まったジェイクはマイクで「金井塚さんの思いも込めて、しっかり大先輩を介錯します」と、試合前とは打って変わって殊勝なコメントで勝利を誓った。
▼第8試合 ZSTルール フライ級 5分2R
〇ジョン・ウォン二(韓国/KINGDOM)
判定3-0
●上田貴央(FIGTHER’S FLOW)
2017年9月に一度対戦している両者。前回はウォンニが後頭部への打撃やサッカーボールキックを当てるなど暴走し、反則失格により上田の勝利となっている。因縁の再戦を制するのはどちらか。
1R、手を伸ばした独特な構えの上田に対しストレートで突っ込んでくるウォンニ。上田がタックルもジョンはしっかりとがぶる。ウォンニの左が当たるがに上田もこれに左のカウンター合わせにいく。ボディやローも散らし、打撃を当てるウォンニ、上田はタックルをがぶられたところから腕を取ってアームロックに行くが、ウォンニは体で潰して防ぐ。
2R、上田がヒザのフェイントから組み付き寝技に持ち込もうとするが、ウォンニはすぐ離れて付き合わない。上田のミドルをキャッチしてウォンニが倒すもグラウンドにはいかない。
徹底してスタンドのウォンニは左のロングフックと右のストレートで攻める。上田はパンチをかいくぐってタックルもウォンニは切る。組んで投げを打ちに行った上田を潰しウォンニが上になるとさらにマウント、バックを取る。
上田はこれを抜けてアームロックに行き、ウォンニをひっくり返したところで試合終了。判定は3-0でウォンニ、寝技への対策が功を奏し、ウォンニが反則負けから成長した姿を見せリベンジに成功した。
▼第7試合 第3代バンタム級王者決定トーナメント リザーブマッチ ZSTルール バンタム級 5分2R
〇諏訪部哲平(和術慧舟會駿河道場)
判定3-0
●上田直毅(パラエストラ東京)
バンタム級王座決定トーナメントのリザーブマッチは1月大会で敗れている両者。復活勝利でリザーバーの座を狙う。寝業師の両者だけにグラウンドでのハイレベルな戦いが予想される。
右のオーバーハンドを振っていく上田、前蹴りを飛ばすと諏訪部は蹴り足をつかんで片足タックル。上田はこれを切ると逆にタックルから脚を引っこ抜くようにテイクダウン。諏訪部は下から足関節を仕掛けるが上田はパウンドで対抗。
すると諏訪部は脇を差して立ち、逆にテイクダウン。上田は下から蹴り上げ、諏訪部は上からパウンドを狙う。上田がパウンドをかわして諏訪部の腕をオモプラッタに捉えグラウンドになると、諏訪部はまた足関節を仕掛ける。
2R、上田の顔面前蹴りに、諏訪部は右のパンチ。諏訪部が組んでテイクダウンからバックにつくが、上田は前に落として逆にタックル。一度はがぶられるもテイクダウンを奪い返す。しかし諏訪部はヒップスローでスイープし、サイドポジションからアームロックを狙う。上田はこれを必死に耐え、諏訪部が両足で首を挟む洗濯バサミに変化もする極まらず試合終了。判定は3-0で諏訪部、寝業師対決を制しリザーバーの権利を獲得した。
▼第6試合 ZSTルール フェザー級 5分2R
〇寺本大輔(リバーサルジム横浜グランドスラム)
一本 2R4分24秒 ※裸絞め
●古根川充(U-FILE CAMP登戸)
古根川は野性味あふれる寝技が持ち味で今回が本戦初登場。寺本も寝技を得意とするファイターだ。寺本はローキックから右のロングフック、古根川も右フックを出し、寺本をぐらつかせる、寺本は四つ組みからテイクダウンに成功するとハーフから、マウント。パウンドを落とす。古根川も上を取り返すと猪木アリ状態から寺本の足を持ってパウンドに行く。
2R、右ストレートからタックルの寺本、四つ組みから古根川に尻餅をつかせると、そのまま引き倒すように背中をつけさせる。寺本は古根川の動きを見切ったか、試合をコントロールするようになる。ハーフで固めてパウンドを落とすと逃げようとブリッジした古根川のバックにつき、最後はチョークでタップアウト。
寺本が4連続となる一本勝ちを飾った。
▼第5試合 ZSTルール ストロー級 5分2R
〇榊原徹 (U-FILE CAMP登戸)
判定3-0
●望月卓弥(SUBMIT MMA)
今大会唯一のストロー級(52.2㎏)戦。望月はこれが引退試合となる。
序盤はボクシング勝負、互いに細かくパンチを出し合う、組みになると榊原が押し込みもろ差しも展開がなくブレイク。互いに右のパンチが当たる中、望月のタックルを切って組みから榊原がボディ、太ももにヒザを入れる、しかしロープ際からもつれるようにして望月がテイクダウンに成功。榊原はすぐ立ち、再び四つの展開に。
2R、タックルからスタンドでバックについた望月が豪快に持ち上げてテイクダウン。榊原は下から望月を三角絞めの形に捉え、そのままパウンドを当てる、さらにスイープして上になり、三角絞めが抜けるとがぶりの体勢。そしまたも三角絞め、すると望月は榊原を持ち上げ、スラムでたたきつけ外す。スタンドになるとパンチが交錯し、そこから望月がタックルへいったとこで試合終了。判定は3-0で榊原。勝利はならなかったが、互いに全力を出した試合を終え、望月は最後のリングを降りた。
▼第4試合 ZSTルール バンタム級 5分2R
〇野沢零羽(和神会)
一本 2R1分46秒 ※足首固め
●内田龍介(リバーサルジム戸塚グランドスラム)
アラフォーの内田と寝技を得意とする野沢の対決。手を地面につきお尻を突き出すような形で前に出て寝技に誘う野沢。しかし内田は付き合わない。
タックルにいく野沢をがぶると、内田が上から強烈なパウンド、しかし野沢も足関節を狙うと、その流れでバックをとる。内田は野沢をおぶったまま立つと、前方に宙返りするようにして背中から野沢を叩きつけるがまだバックはとけず。野沢がバックをキープしたままラウンド終了。
2R、タックルに行く野沢を内田はがぶる、野沢がそのまま引き込むと、内田はまたパウンドを当てる。距離が離れるとまた野沢がタックル、内田ががぶり、上から内田がパウンドを当てる。しかし野沢はハーフガードから足関節、逃げる内田に絡みつくと足首固め。これが極まり内田がタップ。劣勢を覆して寝業師野沢が一本勝ちを収めた。
▼第3試合 SWAT!バウト ZSTルール フェザー級 5分2R
〇高須将大(ストライプル茨城)
判定3-0
●萩原一貴(リバーサルジム武蔵小杉所プラス)
ハイ、ローと蹴りの萩原に、右フックの高須、組みの攻防から離れると高須は右を振るって前に出るが、萩原も下がりながら左右のパンチを当てる。萩原のミドルをつかんで高須がテイクダウンするが、萩原は下から足関節を狙う。スタンドから再び高須がテイクダウンしたところでバッティングがあり萩原が出血、チェックののち再開。高須がサイド、マウントからバックを取りパウンドを落とす。さらに向き直ろうとした萩原をまた寝かせてパウンド。萩原も足関節を狙うが高須は防ぐ。
2R、萩原が左を当てて組み付き、テイクダウンからサイドを取る。高須は脱出するとタックルに行き逆に倒すも、萩原は倒れた勢いを利用して脇をすり抜けバックにつく。高須は腰を上げて萩原を前に落とし逆にバックに。しかし萩原も抜けてマウントを取り返す。激しく攻防が入れ替わり、最後は萩原がアームロックに行ったところを高須が防いで終了。判定3-0で高須が勝利した。
▼第2試合 SWAT!バウト ZSTルール バンタム級 5分2R
〇若林康弘(SAI-GYM)
判定3-0
●川端修介(ALLIANCE)
1R、若林のローにパンチを合わせる川端。若林は飛びヒザも見せる。リングを周りロー飛ばす若林に、圧力をかけてストレートを飛ばす川端、前に出てくる川端を若林が捌く展開。
2R、このラウンドもパンチで前に出る川端に若林も打ち返す。若林はタックルからバックに回りチョークを狙う。川端は立つも若林が再びグラウンドに引き込み、川端を逃がさない。若林が後ろからパウンドを落とし、試合終了。3-0のフルマークで若林が判定勝利をモノにした。
▼第1試合 SWAT!バウト SWATルール フライ級 5分2R
〇長野将大(リバーサルジム武蔵小杉所プラス)
KO 1R51秒 ※スタンドパンチ
●宮國要(アラバンカ柔術)
長野のセコンドには所英男、宮國のセコンドには大石真丈。かつてZSTで対戦した2人が、教え子を通して再戦する形となった。1R、長野がミドルキックから左ストレートでいきなりダウンを奪う。宮國は下から足関節を仕掛けるが、立ったところに長野が再び連打を浴びせ、最後はショートの左。宮國が崩れ落ちすぐにレフリーが試合をストップ。長野が鮮烈KO勝利を飾った。